アレックス・マルケスは、MotoGPアルガルベGPでシーズンベストの4位を獲得したことについて、「今シーズンは最悪なことがたくさんあったので本当に重要だった」と語った。
マルケスは、ワークスチームから移籍したにもかかわらず、2021年もホンダのファクトリー・バック・ライダーであり続けたが、他のホンダ・ライダーと同様に、今シーズンは厳しい状況に置かれている。2020年のルーキーシーズンには2回の表彰台を獲得したが、今季はここまで6回のリタイヤを記録し、雨のフランスGPでは6位が最高位となっている。
マルケスは8番グリッドからスタートし、ドゥカティのジャック・ミラーと3位争いを展開したが、レース終盤で赤旗が出たため、最後のアタックができなかった。
この結果が精神的にどのような意味を持つかと聞かれたマルケスは、次のように答えた。
「僕だけじゃなく、チームにとっても重要なことだと思う。自分たちが速く走れること、良い結果を求めて他のメーカーと戦えることを実感できたことは、本当に良いことだと思う」
「この調子で、バレンシアでいいレースをして、ヘレスでいいテストをして、2022年に向けて準備をしたいと思っている。これが今の僕の最大の目標であり、ベストを尽くすつもりだ」
マルケスの良い結果は、リアのハードタイヤ選択によるところが大きい。ミシュランは、ハードタイヤはRC213Vには硬すぎると判断して、ホンダのファクトリーライダーには使用しないようアドバイスしていた。しかし、マルケスの決断により、同じタイヤを使用することになったポル・エスパルガロも6位という好成績を収めている。
エスパルガロは、「試したことのないタイヤでレースに臨むのはとても無謀なことなので、最初の数ラップは少し怖かった」と語った。
「でも、自分のリズムで走ると、すぐに1分39秒台のタイムが出て驚いた」
「予想以上に良かった。ミシュランのエンジニアだけでなく、チームの分析でもこのタイヤは僕らには向いていないと考えていた。なぜ、アレックスがそれを試してうまくいったのかはわからない」
「アレックスが今週末に行ったことは、彼が非常に良い週末を過ごしたということだけでなく、彼のおかげで僕ら全員がハードタイヤを使用し、そのおかげで全員が良いパフォーマンスを発揮できたということでもある」
「決勝での速さだけでなく、週末の仕事ぶりを考えても、アレックスはこのポジションにふさわしいと思う」